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ぶたごやへかえる 時計がわかる本 時計絵本の王様とけいえほんの王様
1 | 時計は時間をはかるメーターです |
2 | 太陽時計 |
3 | 時計をふたつにわけます |
4 | みじかいはりの時の時計 |
5 | ながいはりの分の時計 |
6 | 時の時計と分の時計をあわせます |
7 | 時計のつかいかた |
8 | はりが3本ある時計 |
9 | 一日は24時間 |
10 | 悪魔の時計 |
時計の読み方を、子供にいつどう教えるか。多くの親が頭を悩ます問題だ。
小学校低学年の算数の授業で習うことになってはいるが、わが子にはできるだけ早く教えておきたいのが人情。だが、小さな子に時計という存在をうまく教えるのは、案外むずかしい。
それは、時計がふだん当たり前に使う10進法ではなく、12進法と60進法で動いているからだ。逆に考えれば、数や時間について教える好機ともいえる。
この本では、まず針が右回りに動くことを強調する。それは空を見上げたとき、東から昇った太陽が西に沈む動きと重なる。そのイメージを文字盤に落とし込み、円図形を針で分割する感覚を教えていく。短針と長針を分けるなどさまざまな工夫で、時計の読み方はもちろん、算数を習う前に数学的考え方の基礎も身につく仕組みだ。
著者は『はれときどきぶた』シリーズで名高い児童文学作家。趣味は機械式時計の修理というから、相当な時計好きでもある。長年の時計愛が結実した好著。(岩崎書店・本体3千円+税) 評・磨井慎吾(文化部)
児童文学書評 ひこ田中氏 2014/2/25
『時計がわかる本』(矢玉四郎 岩崎書店)
矢玉さんが、いい絵本を出してくれました。「時間がわかる」や、「時計の歴史」みたいな本はありますが、「時計」が「わかる」なんて本はなかったと思います。
「時計は時間を計るメーターです」って、いきなりすばらしい説明ではないか!
そこから延々と矢玉さんらしいしつこさで、教えていってくれます。
大人向けの解説頁では「アナログ時計はおおざっぱがいい」。その通り! 「子供に時計の読み方を教えるということは、頭の中にアナログ時計をつくりあげることです」。いいなあ。
ところで、この絵本に出てくる時計は全部、矢玉さんのコレクションなんですって。それもすごい。
★水道メーターは時計に似ています。玄関前にあるふたを開けて、水を流して観察しましょう。感覚でわかる右脳教育法です。時の流れは、昔から水の流れに例えられています。(2014/7/7)
時間を知るメーターとしてのアナログ時計の読み方を論理的に説明しています。
学校の先生もその教え方をきちんとならっていないので、問題が派生しています。子供はもちろん、先生方、親にもおもしろいものになりました。
数字のない時計でも時間がわかるのはなぜですか?
針が示しているのは、数字ではないのです。
丸い文字盤を考察した、世界にも類例のない絵本です。
私が時計がわからない子供がいるということを知ったのは1998年のことです。以来研究をかさねて新しい教育法を考えました。発表した「ちゃんとわかる時計」は玩具絵本でしたので、教育現場に浸透しませんでした。
今回はその成果を踏まえて、改良して完成させた熟成版です。解説文も充実させましたので、教える人にも役立つ良い本になりました。
(2014/1/1)
●二眼時計をつくりましょう。
青が分針、「ふんのとけい」です。
一時間(60分)までを計る時計です。
その正体がこれでわかるでしょう。教科書もこの方式で教えるようにしたらいいのです。
二眼時計は意匠登録になっていますが、著作権もふくめて広く開放するつもりです。
教材作成会社のかたはメールを頂ければ、幸いです。
左で1時を読み、右で46分を知ります。
大人も自分の脳がどう働いているのかを実感しましょう。
ダイソーの100円の時計二個、電池も含めて300円でできます。先生方、教材として作ってみましょう。ちなみに下のカルロフェラーラは60万円。
長針のための60の数字を子供に書いてもらえば、勉強になるなあ。一生おぼえているだろう。
。
●短針と長針を分けることに抵抗する「ちゃんとわからない大人」が多いので15年間困りはてました。この時計(カルロフェラーラ)を見てください。軸を上下させるという余計なことをしていますが、二眼時計です。何時何分か読めますか?2時23分。
買おうかとおもいましたが、60万円以上なので遠慮します、誰か買って。1997年とありますので、二眼時計を考えたころですね。こんなもの作る人がいるとは、上には上があります。(2014/1/18)
●今までの時計の教え方の問題点を洗い出して、解決しました。時計なんて読めるよという人も、悪魔の時計を試してみましょう。
筆者は長年「創造性」の研究をして、作品を生み出してきましたが、その成果がここにあります。
単に時計が読めるようになるだけでなく、新しい思考を身につけることができますので、これを見た人と、見ない人では差がつきます。クリエイターも必見。
●考え方(日本の教育の欠陥は、考え方を教えない、テストができない、点数がつけられないから、やらない。だから論理的に正しく思考をすすめられない。ただ覚えるだけ。
だからすぐ忘れる。先日私は国際的なテストにあった正方形の対角線の部分がルート2だということを忘れていた。そこで、ルート2の計算法を考えたが、ひどく難しいものだった。近似値しかでないので、1.4142・・・・。余談だが)
★時計はなぜ円盤になっているのか?円盤のメリットを生かすことです。
円グラフと思って見ましょう。3時間の経過が扇形で表せます。12時からはじめれば3時ですが、この扇形は回転させることができます。4時からはじめれば7時です。
「時計がわかる本」では線を書いて経過時間を見る方法をのせましたが。
分針は扇形で説明してあります。
アナログ時計であることの意味を理解しましょう。(2013/12/29)
●時計の研究をはじめたきっかけ
1998年9月13日しんぶん赤旗日曜版に志位委員長の談話がのりました。小学1年生のときに、お子さんが「時計がわからない」といって泣いて帰って来たという話です。
さらに文部科学省の寺脇研さんの発言「高校生になっても時計がわからない人がいるようですね」というのを、何かで見ました。
教科書を見てみると、簡単な記述しかない。わからないのは当たり前だと思いました。
本屋に積まれている時計の絵本も、生活時間「8時に学校に行く」とかいうことばかりで、文字盤の2本の針と12の数字についての論理的な説明はありませんでした。
そこで自分で新しいやり方を考えました。できたのが「ちゃんとわかる時計」です。ポプラ社で出していだけたのは良かったのですが、「かえって混乱する」などといわれて、出版まで苦労しました。玩具の時計をつけることと、キャラ満載にすることなどで、やっと出版にこぎつけました。この本のことは下にあります。
その後、増刷されないため、手に入らない状況がつづきましたので、あたらしく「時計がわかる本」を出すことにしました。
今現在もヤフーなどで「うちの子が時計がわからないようですが、どうしたらいいでしょう?」という質問があふれています。親は、みんな初めての経験なので、同じ質問が毎年なされます。このばかばかしさを「時計がわかる本」で断ち切りたいので、未来の親と子供の
ために、心ある読者の御協力をお願いします。値段が図書館向けということで、少部数で三千円と高くなってしまったのだけが、心残りです。力不足で申し訳ありません。(2014/1/8)
●製作の裏話
家にある古時計の写真をのせました。もう20年くらい前ですが、古い柱時計を蒐集しました。当時はヤフーオークションなんてものはなかったので、古道具屋や骨董市をまわって買いましたが、値段がわからず、かなり授業料をはらいました。
「時計がわかる本」にのせるために、新たに手に入れた時計もあります。
昭和40年代のセイコーのTIME DATERというしゃれた名前の付いた機械式の掛時計は、機械式としては最後に生産されたもので、カレンダーまでついています。愛知時計など他のメーカーでも同じような時計を作っています。機械時計が行き着いた最後のものです。
古時計はゼンマイがはじけると、恐れている人が多いのですが、明治時代のものは、ゼンマイをまいても、せいぜい一週間しか持ちませんが、これは30日巻きというのが売り文句でした。実際使っていますが、ものすごい性能です。バネの品質がちがいます。日本の工業の発展期の成果を感じることができます。
もうひとつは、鳩時計です。本来ドイツではカッコー時計です。日本で勝手にカッコーは陰気だから鳩にしたということらしいです。当時のメーカーは大手に吸収されてしまいました。
クォーツの鳩時計は売られていますが、やはりすべて真鍮の歯車で動く機械式のものがおもしろいです。鳩が出てきて羽をばたばたさせながら、ぽっぽーと鳴きます。
これはゼンマイではなく、重りが落ちる力で動かしますので、毎日おもりを巻きあげるという、お世話をしないといけないので、面倒というか、かわいいというか・・・
このシステムは中世のヨーロッパの教会の塔時計と同じです。日本にも札幌などにありますね。
クォーツの時計は分解してもつまらないですが、機械時計はおもしろい。(2013/12/29)
●デジタル時計が安く手にはいるので、子供の目に入ります。数字を覚えると、今の時間を数字で読むことは、わりあい簡単にできるようになるでしょう。
それで満足していると、学校へ行って、アナログ時計の授業が始まると、わけがわからなくて困るのです。
時計が読めなくて困っているのは、日本だけでないようです。
アナログ時計が読めない人急増中という報道イギリス人も・・だれか、この本を英訳してイギリスに紹介してください。
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一年生で時計の授業がありますが、先生自体が正しい教育法を、教えられていません。自分で考案しないかぎりは、生徒のうちの、時計が読める子には退屈で、読めない子にはわけのわからない授業になるのは当然です。だから、泣いて帰る子がでてくるのです。現場の先生の責任ではありません。上のほうの教育学者の責任です。
私が教育の欠陥を指摘すると、教育界の先生方には共感される方も多いのですが、児童書の業界では危険人物として避けられてしまうようです。それは、児童書の出版社は教育の下請けをやったほうが、仕事が楽だからです。昔とは出版社もちがってきました。哲学も独自の主張も弱くなっています。作家もそうです。申し訳ない。
私はただ批判するだけではなく、新しいやり方を提案しています。それでも、現場が改善されるのには、15年以上かかります。逆恨みされたり、苦労してばかばかしいのですが、次世代の子供達のために、やらなけれはならないことです。教科書出版社が意欲をもって改善していけるようだといいのですが・・・(2014/3/13)
以下は前書「ちゃんとわかる時計」の読者の声です。
おおそうじ
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2010年4月28日 10:46 | |
矢玉四郎さんの「ちゃんとわかるとけい」という本がお勧めです。うちの娘が2年生のとき、先生の授業があまりにお粗末で、時計や時間について教えられない方だったのでやばいと思い、この本を見つけて娘に教えました。 ユーザーID:6848602373
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手に入ってよかったです |
おおそうじ
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2010年5月7日 12:15 |
「ちゃんとわかるとけい」実は主人が高校数学の教員免許を持っていまして、当時主人が見つけてきました。なので、数学の先生のお墨付きですよ。時計、時間を理解すると、数学はとても世界が広がります。2進法なども理解できるようになりますよ。 ユーザーID:6848602373
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数字と数量 |
酔うぞ
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2010年5月7日 22:59 |
小学校の時計の授業の実際は知らないので、拝見していました。 ユーザーID:4701777379
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単位など |
酔うぞ
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2010年5月7日 23:10 |
続きです。 ユーザーID:4701777379
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提供館 (Library) |
岡山県立図書館 (2110029) | 管理番号 (Control number) |
M09062018276288 | |
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事例作成日 (Creation date) |
登録日時 (Registration date) |
2011年06月01日 02時06分 | 更新日時 (Last update) |
2013年09月01日 00時30分 |
質問 (Question) |
時計のよみかたについてしりたい
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回答 (Answer) |
『矢玉四郎(やだましろう)のちゃんとわかるとけい』では、時間(じかん)とは何(なに)か、なぜ時計(とけい)はまるいのか、2本(ほん)の針(はり)がばらばらに動(うご)いているのはなぜかなどについて説明(せつめい)されている。
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●以下は2000年ごろの「ちゃんとわかる時計」の記事です。10数年たってしまいました!(平成26年(2014)1月22日)
世界ではじめての時計の取り扱い説明書ザビエルが日本に時計を持ってきたが、説明書はもってきたのか?徳川家康は時計の読み方を習ったのか?明治時代に時計が一般にひろまるのだが、そのときの「読み方の説明書」を発見した人はぜひお知らせください。そんなものは見たことがない。また、そのころの時計の教え方の文書を御存知の方、ぜひお知らせを。現在でも、時計のない国、地方はあるだろう。初めて時計を見る人に、どう説明するのか?そんな体験記などもあるかもしれない。
とにかく、この絵本が初めての取扱い説明書だといっておこう。世界を探せばないわけはないのだが、外国の時計の絵本も、わけのわからないものばかりだから、過去にあったとしても現在は滅亡していることはまちがいないだろう。
二眼時計(私が命名した)が意匠登録を認められたということは、他に類例がないということです。スイスの腕時計には、短針と長針の軸を別々にしたものがある。これは、機械屋がメカの自慢をしたいために作ったマニアックなものだ。類例としてはこれしかない。
©YADAMA SHIRO 2001二眼時計は意匠登録、登録番号1121851。
「心のきれはし」の時計論の実践編です。教育現場の先生方、ぜひ御検討を。
「時計がわからないまま高校生になった人がいる」という発言を、当時文部科学省の寺脇研氏の本で読んだ。
私はこれを見て疑問に感じ、小学校の教科書を開いてみた。わかったことは、メーターとしての時計の文字盤の取り扱い説明書がないことに気がついた。あとは、「心のきれはし」の第6章「時計教育を考え直す」を参照してください。
時計の絵本は数々ありますが、西洋のものを見ても、ちゃんと説明したものは、皆無です。これは、世界の盲点です。
なぜ、私がそれに気がつくのか?ここが重要です。日本にも、ノーベル賞級の科学者は多いのですが、日本では残念ながら認められません。外国へでて、外人のお墨付きをもらわないと、日本人は認めない。
この絵本は、世界へ発信したいとおもっています。この絵本をつかえば、物理学を専攻された志位共産党委員長の赤旗での教育論に出てくるような「時計がわからないといって学校から泣いて帰る子供」はなくせます。
★「若い人は『9時15分前』という言い方をしないみたいね」と、中年の夫婦の話が耳に入った。
これこそ、この、2、30年の教育の誤りを示す例だ。頭がデジタル思考になっている。
おおざっぱに物事をとらえて大局を見ることができない人、そのくせ細部は正確に数字化するという、
小賢しい愚か者を量産してきた。15分はクォーターという一語でひとつの量としてとらえることが大事なのだが、
一分にこだわる神経質でデジタルな教育を文科省がおしすすめてきた。ただちに改善すべきだ。
このことも、この本を出版した理由のひとつだ。「ゆとり教育」にはこのようなことも考えられていたはずなのだが・・・(平成14年9月追加)
●「ちゃんとわかるとけい」絵本を推薦します。
千葉大学工学部デザイン工学科
釜池光夫教授
「矢玉四郎のちゃんとわかるとけい」は、世界の誰も気づかなかった盲点を鋭く暴き出し、視覚と言語の両野で、デザイン、マンガ、絵本、作詞、童話と、子供の心に添いながら、鮮烈な創作活動をされてきた矢玉四郎ならではの絵本だ。
時計教育への疑問から、なぞだらけだった時計の文字盤を、西洋文明の源流メソポタミアまで逆上ってメーターとしての時計を論理的に解明したうえ編み出された、児童の右脳を活性化させる、視覚教育の優れた成果である。
「子供がなぜわからないのか?」がわかる、小学校の先生方に、ぜひ試していただきたい教授法の極意を表した絵本だ。
素朴な絵の奥に、矢玉四郎の無垢な子供心から発した、お母さんお父さんへの熱いメッセージが読みとれる。
素朴な疑問と、熱いメッセージに乾杯!
●寄せられた声
Sさん
「特に時計の学習方法は、子供の頃の私に教えてやりたいくらいです。判らなかったんです。時計の見方。
教材の時計の針を、ただくるくる回すだけで「これは何時」「はい、これは何時何分?」
そんな事云ったって、今まで正確な時間の概念が無かった子供にどうしろと云うのか?(というような)
教えられ方をした者にとって、目から鱗でした。」
●福島民報あぶくま抄
〔2000年12月1日(金)掲載分〕 |
新しい世紀を迎える花火とでも言ったらいいのだろうか、きょう十二月一日からBSデジタルテレビ放送がスタートする。ただし、県内のほとんどの家庭に普及しているか、となるとまだまだのようである。本紙のテレビ欄も普及率は別にして新しいチャンネルが増えた。 限られたスペース、試行錯誤の末に落ち着いた紙面をきょう購読者にお届けした。なにしろ広い県内のこと、すべての読者の満足を得られないことは重々承知している。一部地域では県内のテレビ局よりも県外の方が鮮明な画像で見ることができる―との声がある。どうしたらより多くの読者を引きつけることができるのか、答えはまだまだ見えない。 テレビ番組欄に限らずここ十年ほど、価値観は驚くほど多様化した。人間にたとえると、デジタルの対極にあるアナログ人間は二十世紀の遺物?として駆逐されるのだろうか。パソコンを中心とした社会では、技術革新についてゆけない人間が、セクハラならぬ“テクハラ”で職場を追われる厳しい現実もあると聞く。 児童書作家の矢玉四郎さんが著書「心のきれはし」(ポプラ社)でこんな趣旨ことを書いている。「旧式のアナログ時計の良さは時間の量、経過が一目でわかること。数字を表示するデジタル時計は頭の中で引き算をしなければならない。こんなばかばかしいことはない」。便利さのなかに何かを忘れてきたような気がしてならない。二十世紀も残すところ一カ月となった。 |